混沌私見雑記

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ライブ前の飲酒の是非について

めちゃくちゃ顰蹙買いそうだから公開を迷った記事である。
ライブ前の飲酒の是非について考えてみたい。

渋谷のギャル100人に聞いた。「バンドマン」と聞いて想像するものは?

「酒クズ!」

「女にだらしないイメージ(笑)」

「みんなきのこ頭だよね~」

「目を見せろや目を」

「ロン毛が汚い! 不潔! 男は黙って短髪」

「貧乏だからデート割り勘で最悪」

「おおよそ流行から外れた、やかましいギターかき鳴らしてるやつらでしょ? エフェクターかませて轟音出して悦んで、ふーんそれがオルタナティブですかって感じ(笑)。理論の勉強はしないし練習もしないのに機材だけはいっちょまえにどんどん増やしやがる。シロップとかノベンバがルーツ(笑)かなんか知らんけど、シロップはちゃんと”歌っている”し、ノベンバはただかき鳴らすだけじゃなくてもっとコアなことやってる。その表層だけすくって真似しても劣化コピーでしかないんだよ? みんな本気でそれが売れると思ってるの? もう90年代じゃないんだよ? 2019年だよ? 平成も終わろうとしてるんだよ? いやナンバーガールは復活したけどさ。『おれたち売れたいとかそういうダサい意志はないから。メジャー目指すみたいな、そんなんサムいし』とか言ってさ、じゃあ就職しろよ! 20代後半にもなってまだバイト生活しやがって、結局あきらめきれてないんだろうが! そんな貧乏生活の中なんとか捻出した金でノルマ払って、それに出たからといってなにが起きるわけでもないブッキングライブ出て、どうすんだよ! 別に売れたいわけじゃないとか変なこと言って自分を保つのやめろよ! メジャー志向はダセェといいつつUKとか残響とかの大手インディーズレーベルにワンチャン拾われないかなあとか思ってるのがまたクソダ

 

こんな感じですよね、だいたい。合ってます。
ちなみにバンドマンって女にだらしないイメージあるかもしれないど、全体の3割くらいだよ。おれはぜんぜんモテないよ。ふざけんな。
ほんと、なんで生きてるんだろうな、バンドマンって。

 

さて

渋谷のギャルも挙げたように、バンドマンと切っても切り離せないもののひとつにアルコール……酒がある。

バンドマンはだいたい酒が好き。正確に言うと酔っぱらうのが好き。みんなそうでしょ?

で、だ。
今回はライブ前の飲酒の是非について考えてみたい。
というかぼくは常日頃より考えている。

たとえば、仕事やバイトに行く前に酒を飲むだろうか。

飲まないよね。
飲む? 飲む奴はもうすべてが終わっているのでこの話はここで終わりです。

夜の仕事とかゆるい居酒屋とかではないかぎり、だいたいは酒気帯びで労働してはいけないことになっている場所が多い。多い、っていうか常識的にそうだろ。なんかこう、人としてそうだろ。いやおれも飲酒しながら働きたいよ本心は。でも我慢しなきゃいけないわけじゃん。
どんなにゆるいホワイト企業でも飲酒して出勤したら、そらもう怒られるわけで。

なんで飲酒したらダメかって、アルコールはいろんなものを狂わせることがわかっているからである!
思考能力も身体能力もすべてを歪ませる悪魔のマテリアルですよ。そんなもの飲んだら諸々のパフォーマンスに多大な影響及ぼすに決まってるじゃん。

じゃあなんでバンドマンはライブ前に飲酒するの?

サラリーマンは出勤前に飲酒しない。
スポーツマンも試合前に飲酒しない。
じゃあバンドマンもライブ前に……あたりまえのように飲酒します。なんでやねーん!

オーケストラの人とか飲酒するイメージまったくないよね。ロックのバンドマンと、シンガーソングライターは飲むよね。あとジャズの人も飲む奴は飲むっぽい。

プロのミュージシャンはみんな飲まないんじゃないかなあ。
メジャーの一線で演奏している・していた人が何人か知り合いにいるんですけど、みんな「ライブ前に酒? 飲むわけがない。そんな音楽なめてる奴はいないよ」と言っています。
本当に訊いたんだよ、わざわざ。「プロでもライブ前に飲酒する奴います? そういうのどう思います?」って。これ本当だよ、ホラじゃないよ。

なんでプロミュージシャンやオーケストラの人が飲酒しないのかって、たぶん「仕事」ということを強く意識しているからだと思うんですよね。まあそらギャラもらってるから仕事以外のなにものでもないけど。
ある人は「ライブは仕事なわけで、仕事の前に酒を飲むなんてとんでもない」と言っていました。至極真っ当ですよね。

もちろんバンドマンも飲む人は飲むし飲まない人は飲まないですよ。 
飲まない人はやっぱり「ライブ前にアルコールなんてとんでもない!」というプライドを持って飲んでいないと思う。
あと普段飲まないけど「飲みたいときは飲んじゃう」「人にすすめられると飲んじゃう」「場の雰囲気にあわせて飲んじゃうこともある」という人もいたりして。もしかしたらこの層が一番多いかもしれない。

断っておきますが、これ飲酒してる人を批判する記事ではないですよ。
本当に飲酒する行為って適切なのぉ~?ちょっと考えてみて~?と問いたい記事です。

 

なぜ飲酒してしまうのか?

飲酒勢の主張はだいたいこんなところだと思います。

①仕事じゃない(ギャラもらってない)から飲んでもいいだろ
いやお客さんがいてチケット代もらっているならばプロの意識でいろよ、と言いたいんだけど、どうだろうね。

②緊張をほぐすため
アルコールに頼ってなんとかするのザコすぎない? ていうか酒で緊張ってほぐれなくない? 人によるのか? ほぐれたとして、代償でかくないか?

③パフォーマンスに勢いをつけるため
アルコールに頼ってなんとかするのザコすぎない? 勢い出るとしてもそれは酔っ払いの衝動なわけで、それって音楽的ものとはかけ離れたところにあるよね。

④なんも考えてないけど酒好きだから飲んでる。酔ってライブやると楽しい!
考えろ。飲むな。

⑤アル中だから飲んでしまう
バンドやめて入院しろ。

⑥酒強いから酔わないし飲酒しても問題ないでしょ
じゃあ水でも一緒だろ。

⑦酒の味が好きなんだよ
うるせえ。

⑧てめぇやるのかこの野郎
ああ?

 

あれ、結局批判する感じになってない?
う~~~~~~~~~~ん、ちゃうねん、怒りたかったわけじゃないねん。怒ってるわけでもないねん。

ぼくは基本的には「飲まないほうがよくな~い?」派なんだけど、「飲んでもいい人」「飲んでもいいバンド」は存在すると思っています。

以下の通り。

①パンクバンド
パンクバンドは、いいんじゃない、飲んでも。

②趣味バンド
完全趣味でわりきっている人はいいと思う。お酒飲んで楽しくやりましょう。
ぼくもライブハウスの新年会でBUMPのコピバン(なぜかボーカルだった……)やったときはガバガバ飲んでから出た。そういうイベントだったし、飲まなきゃやってられないよ藤原基央のコスプレなんて。

③酒が機材
キャラクターとして「常に飲酒している」「酒好き」のシンガーやバンドは、それ(飲酒している演者)込みでお客さんも楽しんでるわけだし、ぜんぜんオッケーだと思う。酒が機材化しているというかパフォーマンスの一部になっているというか。
勝手に名前出して怒られるかもしれないけど、知り合いのシンガーソングライターに岬たんっていう子がいて、岬たんの岬たん像を岬たんたらしめているものはビールなのである。ライブ中にガンガンビールを飲む。お客さんもそれ含めて岬たんや岬たんのライブを楽しんでいる。いいじゃないか。ガンガン飲酒してほしい。勝手に名前出したけど岬たんは優しいから怒らないと思う。そういえば岬たんボーイズ(岬たんのバンドセット)ってパンクバンドですね。
これは"コンセプト"になるまで徹底する必要があると思う。「ああ、すべてが飲酒ありきなんだな」って思わせるまでに徹底する必要が。普通のオルタナバンド、みたいな奴らが出番前やステージ上で酒飲んでたらぼくは印象かなり下げてしまうな~(こんな性格悪いのぼくだけですか)。

 

こんなもんですかね。これ以外に思いつかんよ。
緊張ほぐすためとか勢いつけるためとか、もっともらしい理由に聞こえなくはないけど、アルコールに頼るようじゃそれまでだと思うで。
「酒に強いから大丈夫」という人もいるけれど、どんなに強い人にだって微弱でも影響は及ぼすはず。楽器演奏、ましてやそれを人前でってなるととても繊細なパフォーマンスを要求されるわけで……え? ライブは勢いでねじふせるものだって? ああそう……。

そんなわけで「何気ない飲酒、それでいいの? 考えてみない?」という記事でした。
もし超絶反対意見があって論破したい太郎がいたらコメントください! 無視します!